岐阜県の社会保険労務士事務所、飛騨屋社労士事務所の平下です。
今回はDXと共に注目を集めているリスキリングについて紹介したいと思います。
リスキリングは英語で書くと「Reskilling」となります。
現在持っているスキルを変化させるといった意味合いがあり、経済産業省では次の様に定義しています。
「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する／させること」
答えとしては必ずしも必要ではありません。
ですが、DXのうち、デジタル化に対応する為に現在のスキルで対応できない場合、新しいスキルの習得が必要になります。
その場合はリスキリングが必要になってきます。
「リカレント（recurrent）」とは、「繰り返す」「循環する」という意味で、リカレント教育とは、学校教育からいったん離れて社会に出た後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受け、仕事と教育を繰り返す流れのことです。
「アンラーニング」は「学習棄却」と呼ばれており、「これまで学んできた知識を捨て新しく学び直すこと」です。
今持っているスキルを捨てる事に着眼点があり、リスキリングとは似ていますが少し異なります。
パーソル総合研究所の資料を見てみると、リスキリングの経験は３割程度です。
そして、役職滞留年数が長い方ほどアンラーニングを実施していないとの結果が出ています。
リスキリングとアンラーニングで軸は異なっていますが、滞留年数が長いほど今あるやり方にこだわる傾向とも言えます。
大きくは次の様にまとめる事が出来ます。
といった事があります。
リスキリングは手段であり目的ではない為、戦略等から必要なスキルを洗い出します。
研修、オンライン講座、イーラーニングなどの学習プログラムを決め従業員教育に学習コンテンツを含めます。
プログラム、コンテンツを用意したら従業員に取り組んでもらいます。
声掛けだけで難しい場合は、所定労働時間内に学習時間を設けて学んでもらう事も検討する事もあります。
実際に学んでもらったら実践してもらう事が大事です。
業務中に実践してもらいましょう。
結論「問題ありません」です。
というのも、学ぶ姿勢の評価でもいいですし、資格取得が目標の設定でもいいと考えます。
目標管理制度の目標設定時に「今期は本を３冊読んで業務に一つでも生かす」といったものでも良いです。
リスキリングはVUCA「Volatility（変動性）・Uncertainty（不確実性）・Complexity（複雑性）・Ambiguity（曖昧性）」の時代には必要なものではないでしょうか。
今のやり方でいいんだ！という方もいらっしゃると思いますが、実際に現在の業務を洗い出し再評価する事によって新しいスキルが実は必要といった事もあるかもしれません。
前出の様に評価に組み込むことも可能ですので、人事制度の見直しを考えている方はぜひ飛騨屋社労士事務所にご連絡下さい。
参考リンク：パーソル総合研究所「リスキリングとアンラーニングについての定量調査」
経済産業省：リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―